スタート時間の1時間半前にコースに到着した。一緒に回る彼の隣に車を停めた。
僕は、いつものようにレストランでモーニングを食べて、練習場へ向かう。30球ぐらい打って、パッティンググリーンへと向かうと、途中のアプローチ練習場に彼はいた。 「好きだねぇ。」 「まぁアプローチって面白いから。」 前のグリーンにはボールが撒かれたように転がっている。それは彼独自の練習法で、遠くから順に放射線状に留めていくのだという。 「当たらないようにするのが難しいんだ。」 ボールの数からすると、到着してからずっとここにいるに違いない。 「ちょっと教えてよ。」 彼がにやりと笑みを浮かべた。
彼が言うには、アプローチショットほど面白いものは無いという。ショットの弾道や転がり、スピン具合、どう留まったかが、最後まで見ることができるのはアプローチだけだと。さらに、色々な打ち方ができる。低く打ってスピンを掛けたり、上げてトンと落としたり。ピッチ&ランのオーソドックスな打ち方でも、狙い通りに落としたり転がしたり。
「なかなか、思ったようにはいかないね。仕事みたいだ。」 「あはは、アプローチがダメなんだ。」 僕が、片付けて行こうとすると、彼が最後の一球を打った。トン、ススッと留まったショットは見事なものだった。 「オーソドックスなのが1番だけど、そのためには色々打てるようにならないとね。」
スタートホールへ向かって並んで歩きながら、去年もこんな会話をしたな、その前もかなと僕は考えていた。僕らは長い付き合いなのだ。
片山プロの監修を得て完成した2017黒アイアン”ウェッジ”。日本人向けの細かいテクニックに応える完成度の高いクラブです。テクニックに応えて、球筋を駆使できるけれど、ミスには強く安定したアプローチ、この相反した課題をクリアするために、CADのシュミレーションとプロトタイプのテスト、削りを繰り返しました。
求めたのは、慣性モーメントとスピン量、操作性の黄金比率。微妙なバランスなのですが、トライ&エラーの果てに見つかりました。3月の発売以来、使用された方からの評判も良く、2017黒シリーズの隠れたヒットアイテムになっています。
52度、58度でロフトにあわせて、違う考えで設計された重心位置や慣性モーメント値は、スペック表を見てるだけでも苦労の跡が伺えます。例えば、シャフト軸慣性モーメントは、52度は前作より4%低く、58度では8%低くなっています。フェースの開閉を多用する58度ではより大きく落としています。では、58度はブレ易いのかというと、左右慣性モーメントを高めることで、狙った軌道で振り易くしています。細かなスペックは下記のキャプションで。ゴルフがもっと楽しくなるウェッジです。
また、8月2日のイベントでは、バンスをさらにカスタムした仕様や片山プロバージョンも試打、購入出来ます。ぜひご参加ください。
①安定した操作性。
58度ウェッジの上下・左右慣性モーメントは52度より多くなっています。シャフト軸慣性モーメントは低いので、58度はフェースが返りやすいのですが、フェイスがブレにくい。例えば、カットに打つと決めれば、ゆっくり振っても狙い通りの軌道でクラブが動きやすいということです。
②スピンコントロール。
重心は高めの設定で、スピンがかかりやすい設計です。また、52・58度の重心高さがかなり近く、同じイメージで打っていける仕様です。この位置を実現するため、ホーゼルを太く長く(58度は約84mm!)、逆テーパーヘビーブレード構造でフェース上部を厚めにしています。(*以降データは設計値で、公差内の誤差があります)
③安定したスピン量。
重心高とスイートスポットの高さの違いは、3~4mmと大き目の設定。人間は重心に当てようとしますから、スイートスポットより上で打ちやすいスペックです。そのため、グリーン周りで特に避けたいトップが出にくく、いつも安定したスピンと転がりを実現しやすくなっています。これも独自の発想です。
④安定したスピン量2。
打点ブレや天候に左右されないために3種類の加工をフェースにしています。ラウンドミーリング、ダイヤモンドラインパターンのフェースレーザーミーリング、スコアラインの精密溝加工。これらのラインで、フェース面は細密画のように美しい模様を描きます。
また耐久性の高いバネ鋼素材の使用で、長期間の高いスピン性能を誇ります。
⑤入れやすく効くバンス設計の58度ウェッジ。
トレーリングエッジを削り、ボールコンタクトをしやすくした設計。10度のバンスは、打ち分けがしやすいコンベンショナルな角度。アプローチを58度で打ち分けるゴルファー向けに作られています。
⑥オールラウンドなソール形状。
ヒールとトゥ側を削り落としたオールラウンドな形状で、ソール幅は17.8~22.7mm。開いたアプローチや、転がし、バンカー等、様々なアプローチに対する適応から導かれた値です。様々なライからも、抜けやすくなっています。片山プロとの度重ねるテストから生まれました。
- ■ONOFF FORGED IRON KURO / WEDGE
- 価格: ¥18,000+税~
- 素材: バネ鋼(SUP10)/鍛造
- ロフト: 52°、58°
- シャフト: N.S.PRO MODUS³ WEDGE 105
下記は受注生産
SMOOTH KICK MP-717I
N.S.PRO MODUS³ WEDGE 125 - グリップ: ONOFFツアーベルベットラバー52B(52g)
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