「磨き方がちょっと違うよ。」
息子と話すのは久しぶりだった。
玄関で新聞紙を広げて靴を磨いている彼はもう大学3年で、就職活動のための革靴を磨いている。
明日、説明会でもあるのだろう。
「最初は乳化性クリームを塗って、それから・・・・。」息子は神妙に聞いている。
「ほらピカピカになっただろう?」
「そうだね、ありがとう。」
息子から、お礼を言われると思わなかった。思わずほろっとした。
「お父さんもお祖父さんから、教わったんだ。」
隣で並び、今日のラウンドで履いた靴を磨く。
丁寧に乳化性クリームを塗りつけ、次に油性を、その後、ミンクオイルを底に塗ってゆく。
慣れない息子にあわせて、ゆっくりと行った。
「就職活動はどう?」
「難しいね、大人の社会に入るって。」
そう言えば、こんな会話をずっと昔、父としたことを思い出した。
父の靴箱を整理し、干からびたクリームを見て、胸が熱くなったことも。
あのクリームはどこにいっただろうか。実家に行った時に探してみよう。
最後にもう一度仕上げ磨きを行った。
きっといつか、こんな時間が貴重なものになるだろう。
私にとっても、息子にとっても。
1964年、東京の下町で創業し、今日至るまで日本製にこだわり、熟練した職人の腕で優れたレザーシューズを生んできたスコッチグレイン。このオノフxスコッチグレインには、長く愛用していただくための幾つかのこだわりがあります。繰り返し修理することで長く愛用できるグッドイヤーウエルト製法。甲革素材に使用される世界的に名高い米国のタンナー「ホーウイーン社」の代表的な素材クロムエクセル。長時間かけて、4種類のオイルを染み込ませた耐久性の高い皮革です。世界最古の撥水レザーとも呼ばれています。 靴を長く使用するためには、もうひとつ重要なものがあります。靴のシューケアのトップブランド、コロンブスの最高級ライン「ブートブラック」をセットしました。スコッチグレインと相談の上、選んだのは乳化性クリームにダークブラウンカラー、油性クリームにモルトブラウン。靴の輝きを、履きこむほどに深く味わいのあるものにしていきます。 オノフxスコッチグレインxコロンブス。いつまでもゴルフを愛し続ける皆様にふさわしいシューズが出来上がりました。
靴フリークの間で有名はタンナー「ホーウイーン社」を代表する「クロムエクセル」レザー。長時間、混合オイル(牛脂、植物性油、魚油、蜜蝋等)につけることで、レザーにオイルが充填され、耐久性、撥水性、柔軟性にすぐれた皮革となります。
すくい縫いとだし縫いを二度行う製法は技術も高価な機械も、工程時間も必要とします。引き換えに得られるのは、履いた時の馴染み易さ、疲れにくさ、そして修理が何度も出来ること。また縫製糸は、松脂を塗り込んだ撥水性と強度に優れたものを使用しています。
内革(裏革、半敷き)には、染色していないヌメ革を採用。なじみやすく、染色していないために汗を吸い、乾きやすい。
中底は、使用によって、汗と体温で足の形に合うように変化していきます。使用者によって育つ靴なのです。
スコッチグレインに入荷した革は、あえてひとりの担当者の目と手によりチェックされることから始まります。その後も、各工程で、目視と指先の触感で検品されています。製品にしたとき、加工・使用された後に、キズ等が出てこないようにと綿密なチェックが行われています。
出荷前には、磨き作業があります。多くの人が携わり、我が子を送り出すように艶やかに磨かれていきます。尚、オノフシューズでは、モルトドレッシングが特別に行われ、艶やが増しています。
ネーム入りの木製シュートリー。しっかりと足型を保ち、革の湿気を吸います。まるで木型のような美しさです。
スコッチグレインの本社工場地下には、過去の木型が保管されています。数え切れないほどの数量は、靴メーカーの財産です。
- ■オノフxスコッチグレインシューズセット
- 販売価格:72,000円(税別)
- サイズ:23.5~27.0cm/2E/660g(25.5cm片足)
- 素材:牛革
- セット内容:スコッチグレインシューズ、木製シュートリー、シューズ袋、オリジナル靴べら、コロンブスシューケアセット(ブートブラック/シュークリーム(乳化性)・ダークブラウン、シューポリッシュ(油性)・モルトブラウン、ミンクオイル)、スモールポーチ
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