2019.7.25

コースに出て、ショットを打つとき、当然、目標を確認し、フェースを目標に合わせ、スタンスを目標とボールを結ぶラインに平行にする。膝や腰や肩のラインもそれに合わせる。

となれば、完璧に構えているはずである。ところが、構えた途端に、何か変だなという気がしてしまうことがあるものだ。ちゃんと目標に向いている気がしない、ボールの位置が悪いような気がする、ティアップが高い、または低いと感じ、足下が不安定だといったことだ。

ところが、変だなと思っているのに、そこまま打ってしまうことが多い。しかし、変だと思っているから、ミスショットになることが多いのだ。

「なんで、仕切り直しをしなかったのか」。そう悔やんでも後の祭り。トッププロは変だなと思ったら、必ず、アドレスを一旦解いて、おかしい点を検証し、納得した上で構え直す。

もちろん、ヘンリー・コットンもそうであった。だからこそ、全英オープンに3度も優勝できたのだ。では、なぜ我々アマチュアはそのまま打ってしまうのか?

それはしっくり来ないことが気にせいだと思ったり、仕切り直しが恥ずかしかったり面倒臭がったり、仕切り直しても上手く打てるとは限らないと思っているからだ。しかし、それではミスショットになってしまう。コットンの言葉を肝に銘じて、気になったら、仕切り直しをしっかり行ってみよう。ナイスショットになる確率が大きくアップするだろう。

HENRY COTTON

1907年1月28日、イングランド、チェシア生まれ。1987年12月22日ロンドンで逝去。‘27年にプロとなり、’34年、’37年、’46年に全英オープンに優勝。身のこなしも服装も上品な英国紳士だった。