アベレージゴルファーがミスショットする大きな原因として、「打ち急ぎ」があるとボビー・ジョーンズは指摘する。
100を切れないゴルファーの99回のショットは打ち急いでいるし、90を切る美しいフォームのゴルファーもまた打ち急ぐために実力を発揮し切れていないという。
ではどうしたら打ち急ぎを防げるのか。これには2つのポイントがあると球聖は言う。
「スローバック。まずはバックスイングをゆっくり始動する。右手でクラブを引き上げるのではなく、左肩から回していく。そして十分にバックスイングする。早いバックスイングは不十分なバックスイングになりやすく、打ち急ぎを招いてしまう」
しかしこれだけではいけない。もう1つ。
「トップまで行ったら、すぐにダウンスイングしないこと。スローダウン。トップに行った途端にボールに飛びかかろうとはしないこと。切り返しをゆっくり行い、ダウンスイングの始まりもゆっくり行う。そして、ボールに向かって徐々にスピードアップする。トップとボールの間にはスピードを蓄えるための空間的、時間的な余裕を取っておくことが望ましい」
バックスイングをゆっくり行えとはよく言われることだが、ダウンスイングもまた同様であることは見落としがちだ。ジョーンズはこうも言った。
「本当のこといえば、ゆっくりではなくゆったり。バックスイングもダウンスイングもその始動はゆったりと行う。ゆっくりだと、本当にゆっくりになり過ぎてリズムを失うことにもなりかねないからね」