
1902年、米国ジョージア州アトランタで生まれたボビー・ジョーンズ。彼は当時のメジャーである全米アマに5勝、全英アマ1勝、全米オープン4勝、全英オープンに3勝と計13勝を挙げ、’30年にはこれらの大会をすべて制覇し、史上初のグランドスラムを達成して引退した。その素晴らしい功績と真摯なプレー態度から球聖と謳われたゴルファーだ。
まさに天才と思われるジョーンズだが、初優勝までは苦難の道のりだった。生まれて初めて公式な試合である全米アマに出場したのが14歳のとき。それから7年間も大きなタイトルを手にすることができなかったのだ。
「最高のショットメーカーであるが、ヤツは勝てない」
そう揶揄された。その理由は癇癪持ちだったからだ。19歳で全英オープンに出場したときは3日目に大叩きをして途中棄権。感情を抑えることができなかった。

しかし、そんなジョーンズが「ゴルフとは我慢すること」と知り、苦しい練習に耐えた。こうしてようやく’23年の全米オープンに優勝することができた。
「オールドマンパー。自分の本当に競うべき相手はオールドマンパーなのだ」
そのことを悟り、ジョーンズはどんなコースでもパーをキープするゴルフを行うようになり、次々とメジャーを制覇していったのである。
「幸運が訪れることを期待して、努力を怠らず、ボールを打ち続けることだ」
ジョーンズのこの言葉を我々も肝に銘じ、コツコツとボールを打ち、向上していくことなのだ。