攻撃ゴルフはホワイトシャークこと、グレッグ・ノーマンの代名詞だった。歯を剥き出してピンに襲いかかる。だからこそ、信じられないビッグスコアを生み出すわけだが、しかし、それは高度な実力があるからこそできることだと我々凡人は考える。ところが、ノーマンはアマチュアこそ、攻撃ゴルフしかないと断言する。その理由は以下の通り。
「自信満々の人よりもミスを恐がっている人があまりに多い。難しいホールを前にすると、目が怯えているのがわかる。こうなるといつもとは異なるひどいスイングとなり、ショットはとんでもないところに飛んでしまうのだ」
では、どうしたらいいのだろう。ノーマンは言う。
「良いショットを思い描き、それが必ずできると自信を持ってボールを打つ。目に入るOBや池などハザードは頭から払いのけ、ただひたすら目標に打つことだけに集中する。深呼吸して、ゆったりとしたスイングで、最後までクラブを振り抜く。グリーンを狙うショットも同様、何も怖れず、ボールだけに集中する。アプローチやパットは『入れてやろう』という気概を持ってボールを打つこと。ゴルフをするうえで最も肝心なことは、そうした攻めの気持ちである」
そうノーマンから言われると、何と勇気づけられることだろう。ゴルフはミスのゲーム。ミスは付きものなのに、そのミスを打つ前から怖れてしまう。しかし、打つ前だけは成功すると信じ切ることなのだ。
「自分を信じ切れるためには自分を知らなければいけない。そうでなければできもしない無謀なことをする羽目になる。練習してできること以上のことはできない。しかし、何度か成功したことはそこそこには成功できるのだ」