2018.09.05
今回のインタビューから、ツアーの現場で長年取材をされているフォト&ライター「伝 昌夫」氏によるインタビューと写真になります。普段から選手とコミュニケーションをされている伝氏の取材をぜひお楽しみください。
2000年8月の日本女子プロゴルフ協会プロテストに合格し、翌年の大王製紙エリエールレディスオープンで早くもツアー初優勝を飾った李知姫(イ・チヒ)。08年には日本女子オープンを制し、昨年は日本女子プロゴルフ選手権で優勝してツアー通算勝利数を22回に更新。ツアーを代表するショットメーカーとして定評があり、その人柄の良さで韓国後輩選手たちからは「オンニ(お姉さん)」と慕われている。
今季は開幕戦ダイキンオーキッドレディス3位タイをはじめ、8月下旬現在でベスト5入り4回を数え、賞金ランキングは25位。しかし残念ながら優勝は果たしていない。
9月6日からは自身初の日本タイトル2年連続Vが懸けた日本女子プロゴルフ選手権が始まる。偉業達成に向け、李が強い味方として選んだのは新「オノフドライバー赤」。その経緯や理由、意気込みを緊急インタビューした。ツアー通算23勝目を導く「赤」の実力が垣間見えて来る。
- 8月のニトリレディス終了時点でベスト5入り4回、賞金ランキング25位。相変わらず安定したプレーぶりですね。
「ありがとうございます。皆さんの応援のお陰です。できれば優勝してお応えできたなら最高なのですが、まだ今年は果たせていません。ごめんなさい」
- 昨年まではオノフドライバー黒を使っていましたが、今年からはオノフドライバー赤に変更した理由を教えて頂けますか?
「ツアーに帯同してくださっているオノフのクラフトマンの方に同じシャフトで『赤』と『黒』を作って頂き、試打テストをしました。すると私には赤の方が低スピンで弾道が良かったのです。黒の方がスピン量は多めで、ショットの方向性に若干のバラつきもあることがわかったのです。それに赤の方がランも出て、高弾道低スピンのショットを打てていることがわかりました。 女子選手の多くはアッパー軌道でリアルロフトを増やし、低スピンで打ち出し角が高いショットを打っているのだともクラフトマンから聞きました。」
- そんな観点からオノフドライバー赤を李プロが最も安定して飛ばせるロフト設定にした。李プロにとってはオノフドライバー赤の方が操作性も高かったのですね。
クラウンとソールにあるトレンチ(溝)の効果でヘッドがたわんで復元し、ボール初速をアップし、さらなる飛距離を実現する新「パワートレンチ」が赤には採用されています。初速向上による飛距離アップと打点ブレによる飛距離ロスの軽減によって飛距離性能がさらにたかめられているのを実感したということでしょうか?
「そうですね。オノフのクラブはどんどん改良されていると思います。その中でも特に気に入ったのは打球感です。前モデルよりも今年のモデルのモデル方が随分向上しているように思います」
- ヘッドスピードのアップでしか向上できなかったボール初速。それをインパクト時のパワートレンチのたわみ効果でアップできるのが新オノフドライバー赤のパワートレンチ。飛びの三要素の中でボール初速は最も飛びに直結する要素ですから、その恩恵に浴することが李プロもできたのですね。
「オノフ赤ドライバーはボールがつかまり、とにかく飛距離のバラつきが少ない。今までのドライバーと比べて劇的に距離が出るというよりも、ミスヒットした際の飛距離ロスがないので、結果として飛距離が変わらないんです。それに左右の曲がりが少ないショット安定感もエースドライバーに選んだ理由です。ヘッドが大きく丸い形状なので構えやすくなった点も気に入っています」
- 間もなく日本女子プロゴルフ選手権を迎えます。
「賞金女王奪取には少し難しい賞金ランク順位ですが、それだけに日本女子プロゴルフ選手権のタイトルは狙いたいです。2連覇できたら最高ですし、そのチャンスがあるのは私だけですから、頑張ります」
- 次回はアマチュアゴルファーへのアドバイスをお願いします。
(vol.6に続きます)