2019.04.19

[Part. 18]

Part. 18 黄アルムプロインタビュー

今季国内女子ツアーが開幕し、第1戦「ダイキンオーキッドレディス」から第5戦「ヤマハレディースオープン葛城」まで日本人選手が優勝した。開幕5連勝は2005年以来だ。
第6戦「スタジオアリス女子オープン」を申ジエが制したことで、その記録は途絶えたものの、6戦中5戦は前年で1勝以上を飾った選手で占められている。
昨18年に9年ぶりのツアー優勝を飾り、その後も2勝を挙げてツアー通算勝利数を「4」に伸ばしたのはチーム・オノフの黄アルム。今季開幕戦から5試合連続出場し、予選落ちの無い安定した成績を残し続けている。しかも5戦中2戦でベストテン入りと着実に今季1勝に近づいているようにも思える。そんな黄に近況をインタビューした。期待と不安。その思いが交差してツアー序盤戦を戦っていたとは--。

- ツアー序盤戦を終えて、相変わらず安定したプレー、好成績を残し続けていますね。

「ファンのみなさんの応援のお陰です。本当にありがとうございます。自分としては、頑張っている!って感じです」

- 開幕戦が34位タイ、2試合目は13位タイ、3試合目には今季初ベストテン入りの9位タイ。4試合目は14位タイに終わったものの、5試合目のヤマハレディースオープン葛城では初日1位発進。惜しくも今季初優勝を逃しましたが、今季自己ベストの5位タイをマークしました。

「ショットの調子が良く、あの難コースで60台のスコア(69)をマークできたのは、自信につながります。あとはパットがもう少し決まってくれたなら…と思っています」

- パットが不調?

「3試合目のTポイント×ENEOS ゴルフトーナメント最終日では、5位タイからスタートしての9位タイ。確かに結果的にベストテンに入れたのは嬉しかったんですが、ショートパットが入らなったのが悔やまれます。
オフ合宿を行ったコースのグリーンがベント芝だったのが影響しているのかもしれません。開幕戦のコースが高麗芝系の芝目が強いグリーンだったことから、タッチを出し難かったことで、パットのフィーリングが微妙に狂ってしまったのかも…。
それよりもオフ合宿ではパットよりもショット練習に多くの時間を費やしたので、ショット好調、パットは練習不足とも言えますね(苦笑)」

- ショット好調は心強いのではありませんか。

「はい。とっても有難いことです。新しいドライバーが、とにかく飛んでくれるので助かります。力強い弾道でランが出る。スピン量が安定しているので方向性も良い。何ヤード飛距離アップしたとか、数字では表現しづらいのですが、たとえば『あのマウンドを超えられたら』と思って打ったドライバーショットが、実際にマウンドをオーバーしてくれる。そんなケースがとっても多いのです」

- ラウンドが自ずと楽しくなって来ますね?

「成績は残せていますが、贅沢かも知れませんが達成感となるとまだ得られていません。というのも『こうすればいい』という基準がまだなく、どこか何となくプレーしている感は否めません。パットが肝心なところで入ってくれない。その不満がきっとあるからでしょうね」

- 優勝してこそ、これまでの練習や取り組み方が間違いではなかったと確信できるのでしょうか。開幕戦は、前年の成績がすべてリセットされますから、シード選手も無シード選手も同じスタートラインに立つのだと言えますよね。

「期待と不安。その思いがまるで波のように交互に押し寄せる感じ。ですから、どんなに練習をしても実際に試合をやってみないと分からない、見えない部分があるんですよね」

- 気持ちのコントロールは難しい…。

「パク・インビプロを指導したメンタルトレーナーのチョ・スギョン先生に、私も幸運なことに2年前から心の持ち方を教わり始めました。最初は週に1、2時間でしたが、去年の夏からはスギョン先生が『一人でやってごらん』と独り立ちを勧められたのです。でも、その賞味期限が切れたみたいなので、韓国へ帰って再び先生からの指導を受けようと思っています。
プレッシャーを感じた時、一打一打に集中したり、あるいは自分の足の裏の感覚に集中したりして結果を恐れず、考えず、今できる最大のことをする。そう教わったことが、私にはとても役立っているんです。
さすがに開幕から5連戦は、肉体的に疲れました。ですから6戦目はお休みして韓国に一度戻ります。リセットとリフレッシュして来ます」

- 他に楽しみもあるのですか。

「はい。桜祭りがあるんです。ゴルフのことを忘れることもリフレッシュになると思うし、友人や知人との再会も楽しみです」

- ヤマハレディースも初日1位発進しての5位タイでのフィニッシュでした。

「(09年)ツアー初優勝した大会でしたが、今回はパットが大事なところで決められませんでした。この課題をクリアーして行きたいです」

- お疲れのところインタビューに応じて頂き有難うございました。一時帰国して、再びツアー参戦しての活躍に期待しています。

「今季初優勝を飾って応えたいです。頑張ります!」

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