2023.5.16
2023年の国内男子ツアーも、ようやく開幕した。チームオノフの浅地洋佑は例年と異なり、オフシーズンはアジアンツアーに精力的に参戦し、開幕戦を迎えたのだった。「打ちたい球が変わって来ている」ことから、アイアンのライ角をアップライトに変更したという。今年の浅地は「違う」と感じさせられたインタビューをお届けしよう。
- 今年は国内男子ツアー開幕前に、アジアンツアー数試合に出場しましたね。浅地プロにとって2戦目の「インターナショナルシリーズ タイランド」では3日目を終えて通算14アンダーの5位タイ。首位とは1打差だっただけに優勝を意識したのではありませんか。
浅地 優勝チャンスでしたね。でも、最終日はグリーンに対応し切れなったというか、パットが思うように決まらなかったのが悔やまれます。仕方ないですね(苦笑)。アジアンツアーではグリーンだけでなく、開催地ごとに芝質が異なるため、それにうまく順応しないと予選通過も覚束なくなります。その辺が国内ツアーとは違うと感じます。
- 3バーディー・3ボギーのパープレーで22位タイに終わりましたが、最終日に好位置につけられただけでも試合感をつかめた証だったり、手応えを覚えたりできたのではありませんか。
浅地 オフトレで積み重ねて来たことを試合の場で実践し、それなりの結果を出せたのは良かったと思っています。
- その他にオフトレの成果はありますか。
浅地 体重が3キロほど増えました。でも、試合に出場し始めると筋力アップトレーニングに割く時間が少なくなり、少しずつ(筋肉量が)落ちて来てしまうので維持するのに苦労します。
- 今年の目標は?
浅地 ツアー最終戦のゴルフ日本シリーズに出場することはもちろん、できれば優勝して出場資格を得たいと思っています。それと予選落ち回数を減らしたいですね。
- 国内ツアーのレベルも上がっているように感じます。
浅地
1、2打は予選カットラインが上がっている。ですから、フェアウエイキープ率を60%以上に、パーオン率70%に高めたならオーバーパースコアにはならないし、アンダーパースコアをマークできるのでショット精度をより高めていくことも目標の一つです。
フェアなコースセッティングも予選カットラインのアップ要因だと思います。最近はロングアイアンのショットがグリーン上にきちんと止まる。グッドショットにご褒美があるので、その分バーディーを着実に取らなければなりません。
- そのためにもショット精度の高さが必要になるのですね。
浅地
これまでのフェードボール一辺倒からドローボールも打ち分けるようにしました。体の使い方が変わったことでスイングも変わり、それこそ(初シード獲得の)10年前とはスイングがまったく違っています。
それを考慮し、アイアンのライ角を1度ほどアップライトに変更しました。ライ角がフラット過ぎるとどうしてもボールが捕まりにくくなってしまう。スイングだけでなく、クラブにも助けてもらうことでフェード、ドローの「打ちたい球」をよりやさしく打てるようにしたのです。
- コースレイアウトやピンポジションに対するショット対応力が一段とアップしますね。浅地プロは、難コースでのスコアメイク力がもともと高いだけに、たとえばバーディー合戦ではなく、パーセーブがバーディー奪取に等しくなるコースセッティングの日本オープンでは結果を出せそうですが。
浅地 (優勝)チャンスはありますね。日本タイトルは、何としてでも手にしたい。今年は戦略性の高い茨木カンツリー倶楽部・西コースでの開催ですから、ぜひ頑張りたいですし、結果を残したいです。
- 語気の強さから、その思いが伝わって来ます。活躍を楽しみにしていますね。