2022.3.24
「ようやく片目を開けられました」。国内ツアー3戦目で今季初の予選通過を果したチームオノフの浅地洋佑プロが、そう話してから1カ月が経った。スイング不調。ダウンスイングでクラブを思うように立てた状態で振り下ろせない。いわゆる「クラブが寝た」状態になってしまうことで、イメージとは反対の「逆球」が飛び出すことがあるという。ツアー5戦目から3戦続けて予選通過を果たし、決勝ラウンドでプレーしている。ツアー連戦下でのスイング調整ながら、復調の兆しが見え始めているのか。浅地プロに近況を話してもらった。
- ツアー5戦目「ダイヤモンドカップ」から3戦連続の予選通過を果たしましたが、復調の兆しが見えて来た証でしょうか。
浅地 本来の調子というか、イメージしているスイングには、まだほど遠い感じです。それでも、ドライバーショットの安定感が高まって来たことで、予選は通れるようになりましたね(苦笑)。
- ホール・バイ・ホールのスコアを見ると、パー3ホールでのボギーが目立ちます…。
浅地
ドライバーは、それほどではありませんが、アイアンでは切り返しでクラブが寝てしまうことが多い。9番アイアンまでの短いクラブは問題ないのですが、それ以上の番手となると打ってみなければわからない。まだ、そんな状態なのです。
ライを選べるアイアンでのティーショットなのにグリーンに乗せるどころか、逆球のボールがOBエリア方向に飛んで行ってしまうこともあるんです。
- しかし、難攻不落と言われる大洗ゴルフ倶楽部で行われたダイヤモンドカップでは、今季ベストの26位タイの成績を挙げています。
浅地 ドライバーショットが良かったお陰です。アイアンはまだ自信を持ってショットに臨めていませんが、グリーンキャッチする回数も増えて来ています。パットがもっと決まってくれれば、相乗効果でショットもスコアももっと良くなってくると思っています。
- 予選通過を果たし、4日間プレーするのは復調のためにも、精神的にも良いですよね。
浅地 確かにそのとおりですが、実は毎日異なるイメージでプレーしているのです。スイングイメージとショット結果が合致しない。それが今に限っては大叩きせずに済んでいる要因かもしれません。
荒治療として極端にクラブを立てた状態で振り下ろしている。復調の軌道に乗り掛けているのか、まだつま先しか乗れていないのか、残念ながら、まだそんな状態です。 パットがポンポン決まってくれたならショットを無理しなくても良くなるし、オーバーパーのスコアになることはない。重いグリーンだとパットイメージが出しづらくて、ストレスが溜まってしまう。強めに打つと切れず、タッチを合わせて打つとカップ手前で切れてしまうからです。
- 昨年ツアーで優勝したマイナビABCチャンピオンシップは高速グリーンでしたね。
浅地 はい。グリーンの速さに対応してこそのツアープロですから、パット力ももっと高めて行かなければならない。これも課題ですね。
- 全米オープンの日本予選会にも出場しましたよね?
浅地 今のゴルフで出場権を手にすることは、とてもできませんでした。全英オープン出場権を得られるミズノオープンも予選通過した(結果は55位タイ)だけでした。世界メジャーに出場したい!思いはありますが、スイング不振では期待する結果は残せそうにありません。今年の全英オープンは聖地セントアンドリュースでの開催ですから、行きたかったなぁ。まだ一度も聖地でラウンドしたことがないので…。
- 例年は5月に活躍することが多かった。しかし、今年は違う。
浅地 夏から秋にかけて絶好調を迎えるかも知れない。そんなプラス思考で、日々努力しています。2019年の年間2勝による複数年シード権があり、焦りはありません。いつかきっと、必ず良くなると信じています。
- 苦しい胸の内を話して頂き、本当に有難うございました。復活優勝が来る日を期待して待っています。
浅地 頑張ります!応援よろしくお願い致します。