2020.12.23
今季国内女子ツアーはコロナ禍によって来季との統合で行われ、日程も大幅に変更された。6月にようやく開幕戦を迎え、計14試合が無観客試合で開かれた。チームオノフの李知姫は、その開幕戦アース・モンダミンカップで28位タイとなり、ツアー史上2位となる獲得賞金額12億円突破の記録を達成した。今年の最終戦終了時点で賞金ランキング17位の李 知姫に今年を振り返ってもらい、来年にかける思いを話してもらった。
- 今季はコロナ感染拡大の影響で、ツアー日程も大会開催中止が相次ぎ、大変でしたね。
李 沖縄で開催される予定だったツアー開幕戦が中止になり、2戦目、3戦目と中止が続き、6月のアース・モンダミンカップの開催が決まってホッとした感じでした。
- 今年は14試合が行われましたが、どんな目標を持って臨んだのでしょうか。
李 メジャー大会での優勝を目指していましたが、思うような成績を挙げられませんでした。ショットが良いとショートゲームが良くなかったり、パットが良いとショットが上手く行かなかったりと噛み合いが良くありませんでした。
- 今年の開幕戦では28位タイ。獲得賞金額が12億円を超えてツアー史上2位になりました。
李 記者さんたちから、そう教えて頂いて知ったのですが、実感ありませんでした。それよりも昨年、500試合出場を果たした時の方がインパクトはありました。そんなに!って感じでした(笑)。
- 今年は14試合に出場して賞金ランキング17位ですが…。
李 決して悪くはない成績だとは思いますが、もっと上位に行けたかな、とも感じます。考えると反省点がたくさん思い浮びます。もっとコンスタントに上位での成績を残したいです。
- 満足はしていないのですね。
李 ショットの調子をもっと上げて上位争いをしたいですね。たとえば大会4日間で、ショット好調の日もあれば、悪い日もある。そのギャップが去年よりもかなり大きかったので、それを克服するのがこのオフの課題です。
- 若手の台頭が席巻していますが、意識していますか?
李 意識はしていません。自分がすべきことを、自分のスイングやプレーすることに徹するようにしているだけですから。
- 一貫して自分のゴルフを追い求めているのですね。その結果として上位での成績が残せている?
李 今季は上位成績をそれほど挙げられていません。せめてベスト5に入らないと…。
- 李プロにとって、ベスト5以上が上位という成績とは知りませんでした。今季14試合中、最も印象に残っているのは?
李
ニトリレディスですね。第3ラウンドを終えて7位でしたが、最終ラウンドはもの凄い雨に見舞われて中止になりそうだと思ったほどでした。それが、セカンドカットが行われ、悪天候の中、スタートとなったのです。
スコアを伸ばせるコースコンディションではありませんでしたが、最後まで耐えて、粘ってプレーし、フィニッシュしました。その結果3位タイに順位を挙げられました。
開催舞台の小樽GCは私が好きなコースです。景観はとても素晴らしく、コースは正確なショットを求める難しさがあります。そんな小樽GCで初日から3日間、アンダーパーのスコアをマークできたことも嬉しかったです。
- 今年は残念ながらコロナ禍によって開催された試合は無観客で行われましたが、選手にとってはどんな影響がありましたか。
李
最初は、まるで練習ラウンドのように感じました。「こんなに静か!?」と思いましたし、寂しさも覚えました。徐々に慣れましたが、やはりギャラリーの声援や拍手がプレーの力になると改めて感じました。ギャラリーの大切さと感謝の気持ちが一段と強まりました。
それと……強いて言うなら、ショットを大きく曲げた時にギャラリーのケガの心配をしなくても済むのが、無観客試合の良さでしょうか。キャディーさんが「フォアー!」と大きな声を上げなくても良いですしね。
- そんな大ミスショットを李プロは打ちませんよね(笑)。今年のエースドライバーを教えてください。
李 新しい赤オノフRD-5900ドライバーを使いました。スピン量がほどよく、ヘッドの形も構えやすかったので、即ツアー導入しました。ツアー終盤に入ってからは悪天候が続き、ランが出づらいコンディションだったことから、黒オノフにチェンジしました。
- オフの予定は決まっていますか。
李 一度、韓国に帰国し、1月からはウエートトレーニングを始めるつもりです。体力アップ、ツアー連戦でも疲れにくい体作りが目標です。コロナ禍で渡米が難しい状況なので、2月からは沖縄へ早めに入って練習しようと思っています。ショット精度の安定感を高め、来年は1試合でも早く優勝を挙げたい。できればギャラリーの目の前で達成出来たら最高ですね。それを目標にしてオフトレに励みます。
- ぜひ、頑張ってください。応援しています。今日は有難う御座いました。