2021.10.11
コロナ禍によって2020年と21年ツアーが統合されて行われている国内女子ツアー。チームオノフの黄アルムは、32試合終了時点で賞金ランキング83位と伸び悩んでいる。ベストテン入りは1回しかない。18年シーズンに3勝、19年は1勝を挙げているアルムに一体何が起こっているのか。最新のオノフドライバー「黒」の試打感も併せて近況をインタビューした。
- コロナ禍でトーナメント開催が見送られたり、開催されたても無観客試合だったりとこれまでとはツアーは大きく様変わりしました。そんな環境でゴルフの調子を維持するのも大変でしょうね。
黄
お陰様でゴルフの調子自体は、それほど悪くはありません。でも、コロナ禍ということから一人でいる時間が以前よりも随分長くなりました。どうしても、寂しさを覚えることが少なくありません。
ゴルフはメンタルスポーツでもありますが、緊急事態宣言によって外で楽しむ、みんなと楽しい時間を過ごせない。そのため、気持ちのコントロールというか……会食ができなかったり、一人で外食したりするのも難しくなってストレスの発散もしにくい環境でしたから、それがゴルフにも影響しているのかも知れません。
たとえば、試合がサスペンデッドになるとクラブの手入れからキャディーバッグの片づけも全部自分一人でしなければならず、疲れのたまり方も違って来ます。加えて、何か楽しみがないとなるとモチベーションを高めづらいんですよね。
前シーズンと比べて優勝争いやベストテン入りの回数が少ない要因になっているような気がします。
- ゴルフが不調なわけではないのですね。
黄
はい。トーナメントに出場している選手は、皆それほどの実力差があるわけではないと思っています。一打に対する集中力だったり、自信だったり、心の持ちようだったり、それに運だったりでスコアが違って来る。私の場合は、ゲームやプレーの流れにうまく乗れずに終わっているだけと考えています。
悪い流れは続きやすいものの、一度ポンとハマると好スコアが続くのも事実です。判断や決断を誤るとショットやパットに集中できなくなってしまうこともあるんですよね。ラインを読み切れなかったり、ショートパットでは体がつい動いてしまったりして外すこともある。芯を外したパットは距離に関わらずカップイン率は低まってしまいます。
すべてはタイミングのズレなのでしょうね。
- 目に見えない「流れ」をいかにして良い方向へ向けて行くか。それもゴルフの難しさだと言われています。何か手立てはありますか?
黄 思うような成績が出せない試合が続き、ある意味ゴルフが楽しくなくなっていました。思い切って1カ月ほどトーナメントから離れてみたんです。韓国へ帰り、疲れた体と心を癒すためです。コロナ禍によって孤独感が強まっていたのかも知れません。里帰りしてリフレッシュが出来ました(笑)。ゴルフをしたい!思いが日に日に募ったのです。
- ゴルフに対して新鮮な気持ちで臨めるようになって良かったです。オノフの新ドライバー「黒」を手にしたことも刺激になったのでありませんか。
黄
確かにそれもあります。実はショットの調子があまり良くなかった4月下旬に手渡されたのですが、クラブの良さが分かるような状態ではありませんでした。
いろいろリシャフトして頂き、オンリーワンドライバーに仕上がりました。
8月、未発売だった韓国でのことですが、アカデミーで私のオノフクラブを試打したゴルファーは、特に女性には評判がとても良かったんですよ。私のスペックなのに女性アマチュアゴルファーが振りやすいとドライバーからユーティリティークラブ、アイアンすべてグッドショットを打ち続けていたほどです。
打球感はもちろん、打球音も気に入っています。シーズン中なのにクラブを新モデルに変更した。それほど仕上がりの良いクラブだと思います。
- 新モデルで気分も一新ですね。ツアーも終盤に入りました。
黄 新鮮な気持ちと、新ドライバーでモチベーションが高まっていますから、ベストテン入りの回数をどんどん増やし、優勝争いにも加わって、最終戦に出場できるように頑張ります。応援よろしく願います。
- 優勝を期待していますね!